麦穂2月号巻頭言 アネモネ 主任司祭 細井保路

2026/2/9

               アネモネ                           主任司祭 細井保路(ほそいやすみち)  2月1日、日曜日の朝、ルイジ神父様の訃報が届きました。1月20日に入院された知らせは受けていたのですが、こんなに急なことになるとは思っていませんでした。  金沢教会では、毎月第4日曜日の国際ミサを11年間担当してくださいました。2014年6月に、それまで土曜日に国際ミサを捧げてくださっていたザベリオ神父様が帰国され、後任としてその年の暮れからルイジ神父様が、金沢教会に来てくださるようになったのです。  人工透析をしながらの生活は御苦労もあったはずですが、そんなそぶりは見せず、エネルギッシュに働いてくださいました。スぺイン語と英語と日本語でミサを司式し、お話をしてくださいましたが、ブラジル人のルイジ神父様は、一番自由に操れるはずのポルトガル語は使わずに私たちのために尽くしてくださっていたのです。  月に一度、力のこもったスペイン語の響きを聞くのはとても楽しみでした。残念ながら、というより失礼なことで申し訳ないのですが、お説教の内容はほとんどわかりませんでした。でも私には真似できない情熱的な語り日から、確かにパワーをいただいていました。  毎月訪ねて来てくれて、パワーを分けてくれる存在は、失って初めてそのありがたさに気づきます。ルイジ神父様が、私たちの金沢教会で働いてくださったこと、そして、金沢教会が大好きだと言ってくださっていたことに感謝します。ルイジ神父様との出会いをくださった神さまに感謝します。親しみを込めてルイジ神父様とお呼びしていましたが、正しい名前は、ルイス・アントニオ・デ・アギアル(LUIZ ANTONIO DE AGUIAR)神父様です。1958年6月3日生まれ、68歳の生涯でした。  ルイジ神父様の帰天の知らせを聞いた朝、教会の庭には、大輪のアネモネの花が一斉に咲いていました。丈は高くならないけれど、大きくて鮮やかな花をつける、ポルトという品種のアネモネです。咲く時期も早く、赤、白、紫、ピンクの花が、朝日を浴びて輝いていました。小柄でエネルギッシュなルイジ神父様にピッタリな花だと思いました。  これからは、早春にアネモネの開花を迎えるたびに、いたずらっぱいルイジ神父様の笑顔を思い出すことになるでしょう。

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